奈良の町家に新しい名栗の駒寄せ柵がつきました。柵の作りは少しごつい感じですが、端正な名栗(栗の木をなぐった仕上げ)を立て、その背後にすだれをさげています。なかなかの美人にできあがっています。
そのほかにも奈良の町家は京都の少し定型化された印象と違っていろんな表情をもっています。
時代が下がって昭和の声が聞こえると、少しモダンな表情が増えてきます。硝子の制作寸法が今のように大きくなかった時代は、こうして木枠を硝子にそわせて建具を作りました。右側は奴凧のようですね。こうした分割した意匠の硝子窓は、「お多福窓」とか「奴窓」とか呼ばれています。めらめら硝子がすてきですね。