工事仕様書と古民家再生

201216神戸市U邸古民家再生 耐震補強金物

これでいいのか?耐震補強 古民家再生にはイレギュラーがいっぱい

2023年版住宅工事仕様書と古民家再生

「住宅工事仕様書」とは、設計図面に表せない内容を書類にした「工事のトリセツ」のようなもので、工事の材料基準だけではなく、期待する性能を実現するための施工方法が書かれています。いわば工事請負契約書に添付する工事の約束のひとつです。

ここでは古民家再生においても「【フラット35】対応木造住宅工事仕様書」を基本に、どこまでの仕様や性能を約束できるかを考えてみましょう。古民家の良さを残したいとか、古い家の改修だからここまででいいか、といった単なる古民家リフォームでは夏暑く冬寒い古民家の欠点が解消されません。ああ○○ハウス・○○ホームのような高気密・高断熱で光熱費が安く済む家・子供や高齢者が安心して暮らせる家がよかったな、、、と後悔しないようにせっかく行う工事に関してその効果が少しでも上がるよう予めチェックし施工者と共有することが必要です。

特に古民家再生できるようなベテランの施工者は古い物事や伝統工法はよく知っているが新しい技術や商品に対する知識が乏しいこともあるので、今時の常識を仕様書を通して確認してもらいましょう。住むのは今の人ですから。

フラット35とは、全国300以上の金融機関が住宅金融支援機構と提携して扱う「全期間固定金利型住宅ローン」で対象は新築住宅の建設資金・購入資金または中古住宅の購入資金。技術基準適合住宅でなければ融資の対象とならない。その適合基準を示したものが「住宅工事仕様書」=工事を可視化するバイブルである。

201216神戸市U邸古民家再生 耐震補強金物

【フラット35】対応木造住宅工事仕様書では、

断熱構造基準強化、省エネ仕様基準を掲載し、【フラット35】S(ZEH)、【フラット35】維持保全型(長期優良住宅)も新設されています。

付録に、住宅の維持管理方法のポイントとして、住まいの履歴情報の保管についても記されています。

古民家再生はイレギュラーだらけ

そうは言っても古民家再生はイレギュラーだらけで、教科書通りにはいきません。その都度現場で頭をひねって少しでも高い性能をクリアできるよう考えます。耐震性能や断熱性能の数値化にも少しでもいどみます。住む人にはできてからは毎日が「生活」ですから。

性能評価や仕様書は目指す今時の生活を創るひとつの道しるべになります。

フラット35対応 木造住宅工事仕様書[解説付]2023年版 ¥1,760

独立行政法人住宅金融支援機構 (編集)– 2023/6/1

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