景観(指定)へのサポート例

220128篠山市誓願寺の築地塀(土塀)修景計画

■兵庫県 景観アドバイザー派遣業務

丹波篠山市城下町築の「誓願寺築地塀」の修景アドバイス→2023助成工事

2022年:老朽化した築地塀を町並み景観に貢献する意匠で修復するアドバイス→2023年度兵庫県「歴史的景観形成建築物等修景事業」(瓦葺替え+外壁の杉板張り、漆喰壁の補修)510万の工事中96万の助成(丹波篠山市の補助41万) >>関連記事 土塀百景

川西市景観アドバイザー派遣(庄屋屋敷、景観指定候補建造物・樹木へのアドバイス) 2017

■景観サポーター派遣業務

里山集落にある茅葺民家群の景観調査(西宮市船坂)2016

景観生活-西宮編 2010-12

今津六角堂山本清記念財団会館夙川浦邸松山大学温山記念会館船坂小学校武庫大橋西宮市民会館

■兵庫県景観形成重要建造物 調査・サポート

景観形成重要建造物等のうち民間所有のものについては、修景等を行う場合に、県が公益財団法人兵庫県まちづくり技術センターと連携して実施している「景観形成支援事業」により、設計費や工事費等の一部を助成(助成率1/3、助成限度額330 万円(樹木については限度額 30 万円))しています。(兵庫県)

■旧小國家住宅 2024 令和6年2月20日指定(第16次)

2015年から活用や修理補助のサポート 用途許可を乗り越えて民泊開業・景観指定へ

江戸末期に建てられた住宅と長屋門、昭和25年に建てられた診療所を、宿泊施設、店舗等として活用。地域の中で担ってきた役割に合わせて改変しつつ、かつての庄屋の屋敷構えを残している。>>景観形成重要建造物等の指定(第16次)

■六角堂 2021 令和3年1月22 日指定

200418今津六角堂

明治15年(1882)に建築された今津小学校の校舎。長野県松本市にある国宝の旧開智学校に次ぐ洋風小学校として、正面中央に突き出した六角形(正確には八角形の半裁)の張り出しが特徴的。酒蔵通り沿いに建つ景観は、地域のシンボルとなっている。(西宮市今津二葉町)

「過去に塗装の色について調べたことがあるが、10RP 8.5/2木部10R 3/4系統の色を使っていた。紫の入った赤色。過去にどのような色を使っていたかについて、函館の洋館では、こすりだしという手法で歴代の塗装色を調査している。神戸市の異人館でもこすりだしをやっていると聞いた。
六角堂においても、過去どのような色で塗られていたのか、現在の色になった経緯があれば表記していただきたい。」・・・令和2年度 景観審議会(第1回景観形成部会)2020.12.25議事録より

>>景観生活西宮編より今津六角堂

■水車新田大利家住宅 2021 令和3年1月22 日指定

150603水車新田大利家の石積み

江戸中期以前から絞油業を営んだ大利家が、江戸末期に建てた絞油・精米・製粉に関わる施設。明治末期からは住宅。坂道に沿って、六甲花崗岩の石積塀、桟瓦葺の塀越しに白漆喰塗壁の蔵、連なる松、高くそびえるヒノキが際立ち、一体的な景観を形成している。(神戸市灘区大土平町)

Q(景観審議委員):
水車新田大利家住宅について、長屋門の指定がされていないがなぜか。景観としては一体に見えるので指定してほしい。
A(事務局):
所有者からの同意が得られなかったため外している。

Q(景観審議委員):
水車新田大利家について、場所的に地価が高くマンション用地として狙われそうだが、所有者は維持できる見込みがあるか。
A(事務局):
具体的に維持、売却の話はしていないが、所有者は制度の趣旨を理解した上で同意しており、維持する意思はある。支援を受けて改修するメリットも感じており、すぐにマンションになることはないと考えている。

>>220222景観形成重要建造物等指定一覧

■東多田夢勝庵 2020 令和2年1月21 日指定

201208東多田夢勝庵南景

江戸後期に建てられた、西村家の庄屋住宅。長屋門と築地塀が、江戸後期に植えられたカイヅカイブキや高さ20mの二本杉が育つ庭と主屋を取り囲み、規模の大きな屋敷の風格を今に伝えている。隣接する田畑とともに、地域の景観のシンボルとなっている。(川西市東多田)

Q(景観審議委員):
登録文化財の重複指定は、これまでも多く見られたのでいいと思うが、東多田夢勝庵は、川西市の景観条例に基づく景観建造物に指定されている。それを県が重ねて指定するのはどうなのか。川西市は景観行政団体でもあり、景観法による指定であれば、法的には県の条例指定より上位ではないか。

A(事務局):
景観法に基づく景観重要建造物ではないので、重複して指定することは可能である。
また、川西市は、市指定の景観建造物に対する助成制度を設けていないが、県では、県指定の景観形成重要建造物に対する助成制度を設けている。市から県の助成制度を活用したいということと、所有者から県の指定を受けたいという意向があったことから、指定候補に挙げている。

■川西市景観上重要な建造物、樹木等の指定 調査・サポート

東多田夢勝庵 2017 平成29年12月1日指定

特徴等 主屋、長屋門、蔵は江戸時代後期から明治時代に建設されたと推定される。主屋は、木造厨子2階建ての入母屋平入り桟瓦葺きで、煙出しや虫籠窓が特徴的な景観となっている周囲には長屋門と白漆喰の土塀が巡らされ、庄屋屋敷としての屋敷構えが残されている。

■西宮市都市景観形成建築物 調査・サポート

西宮市都市景観形成助成金

■【指定第12号】西口昌利邸 2011 平成23年3月16日指定

170316船坂の西口邸

場所:山口町船坂562 指定:平成23年3月16日
2019年~かやぶき古民家カフェ つむつむ>> 
2022年 茅葺きの葺替え工事

西口昌利邸は、西宮市北部地域の山間部に位置する山口町船坂の集落に旧街道(金仙寺道)に沿って建っており、道を挟んで建つ数件の茅葺民家などと合わせて、昔ながらの船坂の里山景観を伝える重要な位置にあるといえる。江戸時代末期のあたりに建てられたと伝えられる、推定築100年以上の茅葺の農家である。
置千木を持つ入母屋茅葺きの屋根、漆喰塗りなどの外壁を持つ母屋と庭木が一体となって、伝統的な農家のたたずまいを残している。
明治後期ごろには、北側に隣接して伝統的形態とは異なる2階建の家屋の増築が行われ、また、前面道路の拡幅などにより、前栽部分にブロック塀が建てられてはいるが、大切に住み継がれ、民家の生きた保存となっている状況は、市内に残る純粋な茅葺民家が7件にまで減少してきている中、極めて貴重である。
そのため、西宮の伝統的な地域景観を形成するものとして、母屋を都市景観形成建築物に指定する。

>西宮市都市景観形成建築物等

■【指定第14号】濱甲子園倶楽部会館(浜甲子園安心コミュニティプラザ) 2011 平成23年11月2日指定

110915濱甲子園倶楽部会館

このクラブハウスは昭和4年阪神電鉄沿線浜甲子園の健康住宅地開発された一角に開発事務所・モデル住宅として建てられた(大林組住宅部の設計)。建設初期の昭和7年には地区住民に開放され、今日までこの地のコミュニティセンターとして利用されてきた。また史記では「この両建物は地域に寄付し」とあるが詳しくは幼稚園が学校法人に認可されたのを機に、幼稚園の土地と建物は学校法人に、クラブハウスは浜甲子園町会が任意団体であったために西宮市に寄付され、町会は市より継続して無償貸与を受けておられた。 平成12年の改修工事をするにあたり改めて浜甲子園町会は西宮市から「地縁団体」の認可を受け、建物のみ町会として市より買い受けた。こういった経緯がまず特筆すべきこの建物の事情である。木造2階建てで、現在は地域の集会施設として使用されている。深い軒に丸太の化粧母屋を使った外観、なぐり仕上げの大梁や、檜の丸太が配された漆喰天井、特徴ある意匠の親柱のある吹き抜け階段、窓手すりや北面の丸窓など、当時好まれた洋風意匠の装飾が多くなされ、よく残っている。平成12年の改修工事で、集会施設とのして充実とバリアフリーを図ったため、南側と西側に増築され、玄関意匠の変更、内部仕上げの簡易化(コスト面)、外壁廻りも当初仕上げからの簡易化がされているが、それでも地域住民連携のソフト・ハード両面のランドマークとしての存在価値は大きく、何より大事にされている建物として今後の維持メンテナンスと簡易化された仕上げの復旧が望まれる建物である。

>>第4回西宮市都市景観賞(平成17年度)

■【指定第15号】松山大学温山記念会館(旧新田長次郎邸) 2013 平成25年2月22日指定

100930松山大学温山記念会館

西面敷地中央の北寄りに建ち、東西20m南北15mの規模で、RC造2階建寄棟造、スパニッシュ瓦葺とする。表門からやや奥に建ち、正面に車廻しを付け、外観を洋風意匠でまとめ、堂々とした構えとする。昭和初期の有名建築家の建てた洋館として貴重。

>>景観生活西宮編より松山大学温山記念会館

■【指定第16号】浦邸 2019 平成31年3月26日指定

061007浦邸

吉阪隆正の初期RC造住宅作品。東西に並べた二つの正方形ブロックと中間の玄関部からなる。各ブロックは床と屋根のスラブを各辺中央のく字形柱で支えてピロティとし、煉瓦外壁に突出する小口が表情を与える。各所に現した原色が鮮やかなモダニズム住宅の佳品。

>>景観生活西宮編より夙川浦邸

■【指定第21号】六角堂 2021 令和3年6月22日ようやく指定!

200418今津六角堂

明治15年に今津小学校校舎として建設され、現存する洋風の小学校建築としては、長野県松本市にある旧開智学校(国宝)に次ぐ歴史的に貴重な建築物である。
設計は神戸などで洋風建築を手がけた大工である松本源七とされている。左右対称のデザインで、意匠を凝らした六角形の張り出し望楼を建物正面中央に配して強調しているのは、明治初期の洋風建築の特徴の一つであり、シンボリックな概観を印象付けている。時代や用途に合わせて内部を改修するなど柔軟な対応で使われ続けた結果、外観はほぼ往時の原型をとどめており、歴史的貴重性を有している。
文明開化の流れの中で、新築費用のうち半分以上を地元の寄付で賄うなど地域の教育への熱意が感じられるとともに、学校としての機能を失い、廃止計画が立ち上がっても保存活動が行われるなど地域のシンボルとして住民から愛され続けている。

>>西宮市都市景観形成建築物に指定【指定第21号】六角堂