山を越えれば池田市伏尾、ここは舎羅林山の南山腹。最近整備された墓地(上ヶ芝墓地)に建つ墓守堂。お地蔵様を正面に祀り、シンプルでいて、まことに清らかな造り。巧者がさらっと建てたとみえ、「野小屋」然としたなかに細やかな配慮・計算もある。とある方のお墓参りの際に出会わせていただいた。感謝合掌。
瓦の下地は竹簀の子。瓦土がにじみ出る。土粒土塊。太鼓落としの丸太を使った垂木の間に丸竹を降ろし、割竹や細竹を藁縄で掻いて屋根下地にしている。このあたりの古民家の屋根下地と同じだ。
築7-80年は経っていると思われる名もなき「九帖堂」。西面して猪名川流域を見下ろしている。
正面以外は土壁の腰をまわし、腰上部は吹放ちで最小限に筋違をいれている。屋根勾配と筋違の角度が又絶妙であるが、これも自然。補強ってこうするんだ・・・。