北摂の墓守、上ヶ芝の九帖堂

200326北摂の墓堂は無駄のない清堂

山を越えれば池田市伏尾、ここは舎羅林山の南山腹。最近整備された墓地(上ヶ芝墓地)に建つ墓守堂。お地蔵様を正面に祀り、シンプルでいて、まことに清らかな造り。巧者がさらっと建てたとみえ、「野小屋」然としたなかに細やかな配慮・計算もある。とある方のお墓参りの際に出会わせていただいた。感謝合掌。

200326北摂の墓堂は無駄のない清堂 竹簀の子の瓦下地

瓦の下地は竹簀の子。瓦土がにじみ出る。土粒土塊。太鼓落としの丸太を使った垂木の間に丸竹を降ろし、割竹や細竹を藁縄で掻いて屋根下地にしている。このあたりの古民家の屋根下地と同じだ。

200326北摂の墓堂は無駄のない清堂 竹簀の子の瓦下地2

築7-80年は経っていると思われる名もなき「九帖堂」。西面して猪名川流域を見下ろしている。

200326北摂の墓堂は無駄のない清堂2

正面以外は土壁の腰をまわし、腰上部は吹放ちで最小限に筋違をいれている。屋根勾配と筋違の角度が又絶妙であるが、これも自然。補強ってこうするんだ・・・。

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