久しぶりに柏原の登録文化財旧西垣家住宅に伺いました。表に深い土庇ができ、またこの日は格子を引き込んで縁先がショーウインドウになっていました。
兵庫県古民家再生事業で出会った築115年の明治建築です。
かつては住み手を失い寂しそうだった建物ですが、「丹波布」展示会のこの日ばかりはまちに対して少し開いていてほっとしました。
西日と雨の吹き込みの強い玄関先には土庇(解放された軒下をもつ庇)か新設され、まちからは近寄りやすく、建物からは訪れる人に傘をさしかけるかのようになり、建物としての表情がやわらかくなっています。
丹波布を使ったペンケースと丹波布をガラスに封じ込めた素敵なキーホルダーにも出会いました。透き通ったきらきらとした緯糸に「絹糸」を使うのが丹波布の特徴です。
この建物のきりっとした部分と丹波布の暖かみが通い合って、今後建物の継承のための活動が続いていくことが楽しみです。