【文化庁】伝統的建造物群の耐震対策の手引-2020最新版>>https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkazai/hogofukyu/pdf/91989501_01.pdf
石積みの耐震問題にも切り込んでいますよ。
石積みの相談が増えてきています。1995阪神淡路大震災を経験した神戸では特に山側隣地の石積みへの不安をよく耳にします。耐震診断員として赴く先々で、その家の耐震補強案は示すことはできても、燐地の石積みの補強をどうできるかは複雑な事情が絡みます。
通常、石積みの所有関係は山側(自分の敷地を支えるための石積み)であるため、隣地側で石積み崩壊の恐れを認識していないケースでは交渉も難しくなります。神戸市ではそうした相談に対して、斜面地等に建築する場合のQ&Aを上げていますので参考にされてください。
石積みは、かつては石積み集団が手がけた城郭の石積みが頂点で、高度な技法があります。他方、集落のみんなの共同作業で作り上げる畦の石積みといった日常的な工事がありました。
昨今、自分で石積みする機会がないため、石積みが自然の一部のように思いがちですが、実はれっきとした人工的な工作物ですので、その保持には当然メンテナンスが必要です。自然災害や通常の風雨でも油断をすればその形は崩れはじめます。徐々に進む劣化を見逃すと、ある日倒壊が起きるのは想像に難くありません。
まずはきっかけになった神戸六甲の石積みを冒頭にあげました。危険かどうか見極めていきましょう。
日常的に石積みに気を配ることでみえてきたことを少しずつ発信できたらと思います。
ビー玉で石積みの崩壊を知る
石積みの安全性に不安があったら、ビー玉をご用意ください。
石積みのいくつか気になるポイントにビー玉を挟んでおきます。そのことで、もし石積みのずれがあれば、「ビー玉が割れている!」ことに気付くことで察知できます。もちろん定期的な観察チェックを忘れないように。
図解 誰でもできる石積み入門– 2018/12/19 真田純子 (著)
コンクリートやモルタルを使わない「空石積み」はエコで持続可能な技術。崩した石を積み直せば、地域の資源が循環する。むらの石工さんの口伝の技を、女性研究者がわかりやすく図解。石積み技術を広く継承していくための方法についても説明する。
2024.03.02朝日新聞に大きく紹介。広島出身で東京工業大学へ2013年~石積み学校、2020社団法人化、2023年~東工大教授というステップ。
石積み女子に拍手!これを読めばだれでも石を積んでみたくなりますよ。 私も小さな庭で石積み+築地塀をはじめます。
神戸市から芦屋、西宮市の北側に広がる東六甲は、良質な花崗岩の石材産地(採石場・石丁場)として知られ、安土桃山時代には「大坂城」の築城の際にも使用されました。
国指定史跡「東六甲石丁場跡」 については>>西宮市HP
石垣 (ものと人間の文化史 15) – 1975/4 田淵 実夫 (著)
文化の基礎をなすと同時に人間のつくりあげたもっとも具体的な「もの」を追求するシリーズ。石積み畦【あぜ】から建物の基礎、石積み塀(石塁)までを通観できる書。
図説 近世城郭の普請 石垣編
– 2024/4/23 三浦 正幸 (著)
石垣の構造、詳細、築造技術に及ぶ垂涎の構成、しかもハンディで度のお供にも最適。
石垣を間近で見られるところでは、注意して観察すると、築石の種類、大きさ、形状、並べ方に違いが見えてくる。築石の表面加工の違いから、それを担当した職人の人となりが見えてきそうである。石垣に加えられた遊び心も見逃せず、それを見つけ出してあげたら、担当した職人の想いが伝わってくるであろう。
戦国の城と石垣 単行本 – 2022/6/1
中井 均 (著)
誰でもが「戦国の石垣」の見方を、ひとつまとめてみよう、というのが本書のねらい。写真・図版を100点以上載せて、最新の成果をわかりやすくまとめます。城と石垣のことを知るための、とっかかりになる初めての石垣入門書です。時代ごとの特徴、くせ、作戦。また穴太衆などの石工集団の様子がわかります。