耐震改修よりずっと難しい中古住宅の気密・断熱リノベ。なかなかはまる実務書が少ないので、いくつか通読して自分なりの答えを見つけてみましょう。土壁古民家は壁が土壁で埋まっているので、熱橋処理がやりやすいかもしれません。筆者も数年にわたり検討中。新築と同じようにはなりませんが、7-8割をめざしましょう。
現場写真×矩計図でわかる! 建築断熱リノベーション ★★★★
2019/8/1 柿沼 整三 (著, 編集), 杉本 龍彦 (著), 植本 俊介 (著), 長沖 充 (著), 大村 紋子 (著), 柿沼 雄三 (著)
教科書どおりにはいかない建築の断熱改修を、RC造集合住宅・木造戸建・RC造戸建と3つの実例に即して、豊富な現場写真や矩計図で詳解した実務書。
断熱の基礎知識から、部分断熱の考え方、調査・設計・施工の流れ、改修後の効果測定まで、 設計者こそ知っておきたい改修実務の勘所が満載
[目次例]
1部 “断熱改修”ってどれくらい効果があるの?
2部 断熱リノベーションの実践
[木造戸建のゾーニング断熱]
増築を繰り返した木造在来工法の住宅
機能性・耐震性・断熱性を高めてつなぐ「時代を重ねたデザイン」
■TOPICS [木造戸建のパーシャル断熱]
■断熱リノベーション向け用語説明
「断熱」が日本を救う エコ改修のポイント ★★
第1章 「がまんの省エネ」が寿命を縮め、お金を減らす
第2章 エコハウスってどんな家? 秘密と誤解を大解剖!
第3章 エコハウスの選び方と断熱リノベーション
第4章 断熱で社会課題を解決!第5章 断熱は持続可能なまちづくりのカギ
優先したいのは、リビングや寝室など、長い時間を過ごす部屋。また冬に寒くなりがちな脱衣所や浴室に付ければ、効果を実感。
断熱・気密・換気・空調Q&A ★★★
2024/5/21 エクスナレッジ (編集)
建築技術専門雑誌「建築知識ビルダーズ」で評判の高かった人気特集を再編集。高断熱住宅=エコハウスを設計・施工する際に浮かび上がる断熱・気密・換気・空調の疑問に、エキスパートが近未来の施策誘導を見据えて「具体的に」回答。日々考えていたエコハウスや高断熱住宅に関する「もやもやが解決する」こと間違いなしの1冊です。
室内側の対策だけでは、外から入る熱の40%ほどしか防げていません。ポイントは、日射を窓の外で防ぐこと。外でカットすれば、室内に入る熱の80%ほどを減らせる。
窓以外の断熱改修は、費用対効果でいえば、床&天井→壁→気密、という順番に。
初めての人にもできる!古民家再生絵本 ★★★★
2020/10/27 松井 郁夫 (著)
土壁の内外に断熱材を組み込む方法を紹介されています。「暗い」「寒い」を克服するため内外共に断熱材で挟みこんで土壁を窒息させないようにしてくださいって。手書きの図版がぐっときます。
木学の家 脱プラ・脱化学材の住まい ★★
2019/12/5 松岡 浩正 (著)
従来の繊維系断熱材や石油系断熱材にはない、自然素材で出来た木製断熱材(ECOボード)は、熱をしっかり遮断し、真夏の暑さを確実に和らげ、なんと「透湿」素材だそうです。しかもセルローズと比較すると4倍の遮熱性能をもつという輸入品。床・壁・屋根用があります。
図解でわかる! エアコン1台で心地よい家をつくる方法 現行省エネ基準対応版– 2020/6/3
キーワード↓ 説得力のある構成と図版です。
風、温度のムラ、ちょうどよい湿度、冬を旨、「涼しい2階」の決め手、高性能な窓、日よけ効果、心地よくてお金のかからない暖房、暖房と加湿をセット、蓄熱、足元を暖められるか?、連続運転、扇風機を併用、換気量、第一種換気、ダクトルート
【参考】木繊維断熱材
従来の高断熱高気密の「ラップ包み」工法にとても違和感があったので、土壁の日本家屋のリフォームには合うかもと、資料請求してみます。決して商品のPRではありませんが、興味深い建材です。著者が代表の会社GERMAN HOUSE>>http://www.germanhouse.co.jp/ecoboard/
最高の断熱・エコハウスをつくる方法 ★★★★
2019/6/22 西方 里見 (著)
温暖地の家づくりのノウハウや、窓の断熱、日射遮蔽・取得技術、パッシブ技術も含めた冷暖房計画などの内容を新たに追加した令和大改訂版。ちょっと役立ちます。日射コントロールや土壁の断熱が課題です。
これからのリノベーション 断熱・気密編
★★★
古家のよさを生かして、その寒さ・暑さ・隙間対策を考えます。理論から実践、DIYまでとても役立つ一冊です。窓と床と天井が導入しやすいですよ。やさしいイラストで考え方を教えてくれます。

ホントは安いエコハウス ★★
2017/7/21
松尾 和也 (著), 日経ホームビルダー (編集)
省エネについて、プロが消費者に説明する際に、ついしてしまいそうな省エネの常識の誤りを指摘。省エネに関心の高い顧客をつかむためのポイントを独自に算出したコストなどの数値を示していて使えます。「何を勉強すべきか」を知る本でした。断熱リフォームやDIYから見ると、エコハウスはかなり遠いとわかりますが、ちょっとましにする理論武装にはちょうどいい!編集レイアウト、図版がとてもいい本です。
やはり断熱リフォームでは1.内窓2.天井断熱3.床断熱.4給湯やエアコンなど機器のエコ更新。きちんと建物を知ること=調査することが肝要なようです。
本音のエコハウス ★★
2018/7/25 鎌田 紀彦 (著)
エコハウスにまつわる材料・工法・政策の「不都合な真実」とその対策を提言。できるだけ簡単に安く省エネで快適な住宅をつくる方法を紹介。温暖地の高断熱住宅、効率のよい全室冷暖房など、最新の知見をもとに具体的な手法を解説。