既存不適格、増改築の必携本

建築基準法早わかり 

・・・池原真三郎/彰国社 同著者のものは、S25~昭和中期まではあるようです。A5判の超携帯本。

戦後昭和25年建築基準法ができて以来の建築法規のバイブル本です。メルカリ等でさがしてみてください。当時の法規の縛りがいかに少なかったかわかります。上が昭和27年版、下が47年版。

この法規関係の絶版本以外には、『木造住宅工事仕様書』が役に立ちます。その時代の住宅金融公庫融資のベースになる住宅仕様が詳細に表わされています。時代特有の材料や納め方もわかります。構造的にも昭和56年(1981)を区切りにいわゆる旧耐震・新耐震がわかれる他、2000年の配置バランスとN値計算による金物補強の厳格化は大きな転機ですので、その際の標準工事仕様の違いがよくわかります。

1980年代初頭までの柱頭柱脚金物は「かすがい」が使われていて、以降は「かど金物」が使われます。が、現在のような柱頭柱脚金物は2000年以前までは、使用が義務付けられていませんでした(2000年5月31日に施行、↑1994年木造住宅工事仕様書の参考図参照)。きっかけは1995年の阪神淡路大震災でのホゾ抜け事例の多発です。

よって、1981年までの建物同様、2000年までの建物も増改築に際しては、要注意です。

既存不適格建築物の増改築・用途変更 >>

調査、緩和規定、建築確認申請のポイント- Kindle版
横内伸幸 (著), 築比地正 (著), & 1 その他

これで完璧! 確認申請 >>

– 2016/7/30
日本ERI (著), ERIアカデミー (著) 知っているつもりでも実はよく知らない用語をイラストと図で分かりやすく説明。類似する用語のそれぞれの意味や違いは比較でしっかり理解できる。間違えやすい法解釈を長年確認申請に携わる執筆陣が徹底解説。実践に沿ったさまざまなパターンの図や表で確認申請時に効率よく作業できる。

どんどん改正される建築基準法。既存不適格建築物を同じ敷地に持つ場合の別棟増築や既存不適格建築物への増改築には複雑な建築基準法が絡んできます。

パズルを解くように地道に向き合いましょう。2019年6月より用途変更枠200㎡への法改正は大ニュース!

プロが読み解く 増改築の法規入門 増補改訂版 >>

– 2019/11/8
日経アーキテクチュア+ビューローベリタスジャパン (著)
「既存不適格」を「あえて増改築」でいかに魅力的な提案ができるか―。「可否の分かれ目」が想像できないと提案の幅が広がらない。事例と確認検査員によるQ&Aによって、空き家や歴史的な建造物を含む「用途変更などリノベ時代」の企画・設計力を下支えしてくれる解説本。検査機構の検査員が法解説しているので実践的でヒントも多い。近年の法改正にも対応、最新版。

事例と図でわかる 建物改修・活用のための建築法規 >>

適法化・用途変更・リノベーションの手引き

佐久間 悠
学芸出版社 2018-09-14
少子高齢化→空き家問題が顕在化→既存建物の活用必須なのに、検査済証を取得していない建物が、活用の大問題。特に福祉系や宿泊系への用途変更を望む事業者に建基法を理解してもらい、時にあきらめ、ときにちょっとした発想で問題をクリアする・・・、そんな建築家が望まれている時代です。

[用途別]建築法規エンサイクロペディア 改訂版 >>

2016/3/24 建物の用途ごとに建築法規を図表を用いてまとめて解説!
集団規定・消防規定など基本的な建築法規についても詳述。用途は、住宅系から業務系・商業系・医療福祉系・文化系・工業系まで網羅。ちょっと総花っぽくて実用上はそう役に立たないかもしれませんがあると安心。